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  • 執筆者の写真純子 江本

ユニバーサルデザインを意識した教室づくり

【ユニバーサルデザインの7原則】

1.どんな人でも公平に使える(公平性)

2.使う上での柔軟性があること(利用における柔軟性)

3.使い方が簡単で自明であること(単純で直感的な利用)

4.必要な情報がすぐに分かること(認知出来る情報)

5.簡単なミスが危険につながらないこと(うっかりミスの許容)

6.身体への過度な負担を必要としないこと(少ない身体的な努力)

7.利用のための十分な大きさと空間が確保されていること(接近や利用のためのサイズや空間)


1.どんな人でも公平に使える(公平性)

ハイハイからのリトミック、本格的なピアニストまで、オールマイティーに使える仕様になっています。

小さなお子さんが興味を持てるリズム楽器、音楽グッズ、ホワイトボードもどの年代の方でも使える作りになっています。

ピアニストの方は、スタインウェイのピアノとスタジオとして十分な空間があります。



2.使う上での柔軟性があること(利用における柔軟性)

あえてソファーを置きませんでした。

使い方が限られてしまうからです。

スタッキングできるロビーチェアを採用しました。

スタッキングできるものは座高が高いものが多く、見学にいらっしゃるお父様もゆったり座れるサイズでスタッキングできるロビーチェアは大変珍しいものです。

私の教室は60分レッスンなので、座り心地の良い椅子を探しました。


また、ベンチはネルソンプラットフォームベンチ。これが2台あります。

荷物置きとして、アクリル板を敷いて勉強机として、大勢の方がいらっしゃる時にはクッションを敷いてベンチとして使えます。

このベンチは名作ベンチとして非常に有名なものです。

実は、私は名作チェアにとても興味があるのです。

ネルソンベンチはリプロダクト品も多く出ていますが、このメタリックの脚は正規品のみの販売となっています。(簡単に真似できないのでしょう。)


ネルソンベンチを2台並べてロビーチェアを4脚向き合って並べると、机のある応接間として使用できるなど用途によって柔軟性のある使い方ができます。


3.使い方が簡単で自明であること(単純で直感的な利用)

フォームを確認する鏡はスライド式。すぐに出せて確認できます。

録音や録画の際は鏡が反射するので、スライドさせて視界に入らないようにします。

レッスン室用に作った特注鏡です。

この鏡を支える上下のレールは4m程度ある大変長いもので、介護施設にも使われる安全性の高いものです。


4.必要な情報がすぐに分かること(認知出来る情報)

引越とともに数千冊の楽譜を電子化しました。

検索すれば楽譜がiPadから出てきます。

こうして、生徒の楽譜が見つからないと探す時間や楽譜を片付ける時間がなくなりました。

この他、多くの電子楽譜も購入、所有しています。

教育用楽譜も全て電子化している先生は今のところ聞いたことはありませんので、第一人者といっても過言ではないでしょう。


この写真は以前の住んでいた家のもので、これを全てデータ化してあります。




5.簡単なミスが危険につながらないこと(うっかりミスの許容)

生徒が安全に過ごせるように、留意しています。

私も親の立場なので、子供がどのように動くか観察しています。

思いがけず・・ということやヒヤリハッとは日常茶飯事です。

ですが、それが「子供」自身によるものなのか、環境が誘発してしまったものなのかというのは大きな違いがあります。

こうした環境によるミスによる事故が誘発しないような配慮した作りとなっています。


教室の規則で故意の有無によらず教室備品の傷、破損は弁償していただかなければなりません。ですから、最初にマナー指導を徹底しています。

このことで、楽器を大切に扱う、演奏前に心を落ち着けるなど、レッスンや演奏にも通じる効果があります。


また、地震によって物が倒れてこないようにTVや鏡、ホワイトボードも固定するなど対策を行っています。



6.身体への過度な負担を必要としないこと(少ない身体的な努力)

この下写真(1枚目)は、前のお教室の写真です。6.5畳で、ピアノの椅子に座る時には蟹歩き、大人がピアノに座る時にはベンチの幅が狭いものではないと、十分に演奏をするスペースが取れませんでした。また、室内楽を行う時には演奏者同士も弓がぶつかってしまっていました。


現在はピアノが置いてある後ろは2.5m~3m程度空いています。ですから、ロビーチェアを置いてもゆったりピアノの椅子に座れます。

こちらの教室になってから、椅子の後ろにある壁の存在を気にしなくなりました。

演奏中の後ろのスペースが空いているのは空間も感じられるので、心理的にも影響があります。




7.利用のための十分な大きさと空間が確保されていること(接近や利用のためのサイズや空間)


リトミックを行えるよう、体を動かすスペースを取りました。



ユニバーサルデザインを意識した教室環境をご紹介しましたが、他の観点からも特異な部分がありますので、またの機会にご紹介します。


子供対象の教室は多くありますが、先生目線からみた教室づくりではなく、子供の視点に立って作ってあります。

そして、この頃から最高品質のピアノの音を聴けるというのも大変特徴的です。

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