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  • 執筆者の写真純子 江本

ロシアピアノ教本とロシアピアノ教育


世界にはロシアのピアニズムで育ったピアニストたちが多くいらっしゃいます。

私は、あるロシアのピアニストの演奏に傾倒し、それがきっかけでロシアでのピアノ教育やロシアのピアノ教本→ロシアのピアノ教育システムについて調べていきました。


私自身は音楽大学在学中に、国立音楽大学の国外派遣奨学生としてロシアのモスクワ音楽院に行きました。

実際、この奨学生に選抜される前に日本では武蔵野音大(東京)や常葉短大(静岡)などにロシアの先生を呼んで講習会がありました。

そこで、大学1年からこれらの講習会に毎年参加する他、当時モスクワ音楽院の副院長であった先生は日本に来ると電話をくださったので個人レッスンしていただいていました。静岡まで新幹線で行っていました。


ロシアで教えていただいた先生は、多くの先生がいらっしゃいます。(マスタークラスを含む)

レフ・ナウモフ、セルゲイ・ドレンスキー、ヴェラ・ゴルノスタエヴァ、ミハイル・ヴォスクレセンスキー、ヴァレリー・カステルスキー、アレンクサンダー・セメツキー、ナタリア・トゥルーリ、アンドレイ・ディエフ、ミハイル・メジュルーモフ(敬称略)


当時は・・1998年〜1999年でロシアではハイパーインフレで旧紙幣と新紙幣が入り混じっている状態。もちろん今のように通信網も発達していませんでした。

ロシアから日本に連絡する手段といったら、赤の広場のそばにある郵便局に行って国際電話。

お手洗いは便器はあっても便座がないところ多数。(急にお手洗い事情をすみません。)

中腰で私の脚力は鍛えられたのか!?笑

ピアノもレッスン室はスタインウェイなどありましたが、練習ピアノは鍵盤が88鍵全て揃っていたら・・まずまず。

椅子に至っては、スタッキングできる椅子を重ねることで高さ調整をしたり、ピアノ用に木の枠に座面を貼った座布団的なものを重ねたりして高さ調整をしていました。


当時は就職氷河期でした。私は大学在学中から音楽教室で指導していましたので、卒業後はその教室で指導に従事していました。


その後、結婚、出産、子育て(2人)をしながら、産前産後も指導を休むことなく今に至ります。

最近また、ロシアに出かけています。

2015年から2019年までは毎年ロシアに行っていました。

作曲家のニコライ・カプースチンに会ったり、ラフマニノフやグリンカが過ごした地(どちらも夜行列車で行く)に赴いたり、チャイコフスキーコンクールを観に行ったり、生徒を連れてモスクワ音楽院付属中央音楽学校に行ったり・・。

このようにロシアというのが人生を通してずっと私にとっては大きな存在です。


ロシアの教本の写真を掲載しましたが、これらは細かく分けるとロシア教本とロシア系教本に分かれます。

ロシア教本はロシア国内で使われているもの、もしくは翻訳した本。

ロシア系教本はロシア教育の考え方をそれぞれ自国の教育に当てはめたものを指します。

ロシア系教本は、日本、ドイツ、イギリス、アメリカなどのものを私は持っております。



日本の楽器店で手に入るロシア教本といえば・・今だと手に入るのは、「はじめの一歩」「ピアノエチュード集」でしょうか。

ロシア系教本だと、不思議な音の国(アメリカ)。

この3冊程度でしょう。

インターネットを駆使すれば、その他の本も入ります。



ロシアに留学している方でもご自身のピアノ演奏法を研究なさっているわけで、ロシアで児童期に行われている教育法について語られることは少ないです。

ロシアの教育法がどのように世界で取り入れられているか・・ロシアで使われている教本は??など調べていくうちに色々な教本が集まってしまいました。


実はソヴィエト時代から、学年ごとに国が定めた教育システムがあります。

これは、今のロシアでも継承されています。


少し長くなってきたので、ロシアの教育システムや教本について、またブログで取り上げたいと思います。







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